もっさんの宅建士による宅建士のためのブログ

平成最後の宅建士になりました。住まいやお金の情報発信をしていきます。

簡単に応じてはダメ!貸主からの賃料増額請求の上手ないなしかた

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おはようございます! もっさんです。

 

今日は更新、賃料増額請求についてお話しさせていただきます。

 

先日私の住んでいるマンションの管理者から、賃料を増額してほしいというお電話をいただきました。

 

現在私が住んでいる物件は家賃が47000円、共益費3000円、町内会費200円で50200円となっております。

 

他の同じ間取りの方の賃料は素家賃だけで55000円となっており、私の住む部屋だけが極端に低い状態であり、2000円の賃料増額で、他のお部屋と均したいというお願いでした。

 

こういったやりとりを経験された方少なくないんじゃないでしょうか?

特に5月〜11月の年度末以外の時期に引っ越された方は更新時期に賃上げ交渉されることが多いのではないでしょうか?

理由としてはかき入れ時を過ぎて空室のお部屋は、賃料を下げて貸し出すことが多いからです。

そして更新日が来たら賃料を改定して再契約しようという魂胆です。

 

更新日に両者が何もアクションをしなければ、法定更新という期間不定の賃貸借契約になります。

そうなると何年住んでも貸主は更新料を請求できないし、退去してもらうのに半年の猶予期間が必要になります。あまりに貸主に負担があるので、基本的には更新日が近づいたら貸主が借主に更新するかどうかのアクションを求めます。借主が更新料を払うなどのアクションをし、双方が更新を合意して賃貸借契約を続けることを合意更新と言います。

 

契約書の特約・条項などを確認したら書いてあると思いますが、合意更新をした場合は前回の契約内容を引き継ぐ旨が書かれていると思います。よって賃貸借契約の期間が不定ではなく、2年間になるのでそのタイミングで解約なり、賃料の値上げなりができるというわけです。

 

では今回の私のようにこの更新時に賃料改定を求められたらどうすれば良いのか・・・

まず、貸主が賃上げを請求できる条件は以下に該当した時がほとんどです。

  • 当該地域の再開発などの影響によって、地価及び賃料相場の上昇で現在賃料が不相応であるとき。
  • 当該建物の固定資産税、都市計画税などの租税公課の上昇により現在賃料が不相応であるとき。
  • 近傍不動産の同種の不動産の賃料との相場に相違があるとき。

などです。

 

そして借主がもしこの賃料増額請求に応じなかった場合、貸主ができるアクションは以下になります。

  • 泣き寝入りする
  • 調停を起こす
  • 訴訟を起こす
  • 借主の現賃料の支払いを拒否する→裁判・調停に続く

 

借主は応じなくても退去させられることはありませんが、もし貸主が巨額のお金を払って訴訟を起こし、賃料増額が認められた場合、賃料増額を請求した時から現在までの期間の賃料を増額した分の賃料で支払わなければならないのと同時に、不足額に10%の利息を付けて支払わなければいけなくなります。

 

面倒なのは4つ目の貸主が借主の賃料支払を拒否した場合ですね。

貸主「こっちが提示した賃料を納めないならこっちは賃料を受け取らないよ」

借主「ぐぬぬ。俺は賃料増額は認めないからな。現賃料分しか支払わないぞ」

っていう時です。

このときは借主は支払う意思のあることを証明するために、最寄りの法務局に供託をすれば賃料を支払ったことになります。

最寄りといってもやっぱわざわざ行くのって大変なんで、出来る限り応じた方がいいんじゃないかと思いますね〜。

 

賃料の値上げをただただ突っぱねると貸主との関係ってどうしても悪くなってしまうと思うんですよね。

貸主の関係を悪くするのってあまり得策では無いと思うんですよね。( ̄∀ ̄)

 

賃貸借契約は貸主と借主の信頼関係で成り立っている!?

賃貸借契約って信頼関係なんですよね。

例えばペット禁止の物件で内緒でペット飼っている人って少なくないと思います。←よくないですからね!!

 

でももし貸主さんとの信頼関係がしっかりしてれば、他の借主さんに迷惑がかかっていなければ見て見ぬふりする貸主さんて多いと思うんですよね。

 

でも例えば共用部(エレベーターやゴミ置場など)の使用方法に難があり、他の借主さんから貸主へ素行が悪い旨のチクリがあったとしたらよい信頼関係って築けないですよね。

 

退去時だって原状回復の費用も大目に見てくれるかどうかって信頼関係で変わってくると思いますよ。

 

何が言いたいかって言うと

むやみやたらに権利を主張して賃料増額を拒否するのはいかがなものかな

ってことです。

 

お互いに譲歩できる話し合いで探り合って良い関係を築いていきましょうってことです。

 

私の場合は賃料月額2000円UPを要求されましたけど、「今回の更新料賃料の0.5ヶ月分を免除していただければ賃料増額に応じます。」と言ってそれで承諾していただけたのでお互い同意して円満に更新をすることができました。

 

皆さんもただ相手の要求を鵜呑みすることなく、また、ただ拒否する事なくおたがいの譲歩できる着地点を上手く探ることが、貸主と借主の良い信頼関係を築けるコツかなぁと思いますのでぜひ、この記事を読まれた方は頭に入れておいてほしいなと思います。

 

それではまた^^